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Sep 2020
No.06
レリアンのマエストロ
【MANIGLIA-マニーリア】
Italy

レリアンの歴史の中で、もの作りのマエストロとして君臨するMANIGLIA-マニーリア。細部にわたり神経の行き届いた妥協のないもの作りが商品に袖を通しただけで感じられるはずです。

1968年にジョバンニ・マニーリア氏がミラ・ショーンから独立して、MANIGLIA DUE社を創立。
一重仕立ての世界では、イタリア語でプリンチ・パーレ(先生)の最高峰、第一人者的存在です。

その伝統と技術を、2009年より現在のサンロレンツォ(シチリア)に移行しました。現在は、MANIGLIAオリジナルのもの作りと、ハイブランドを手掛ける工場のセンスがしっかりと商品に表現出来ています。

シーズン初めのレリアン内でのサンプル検討会後に、MANIGLIAへオーダー。
その後シチリアでの生産に入ります。

1.裂く

使用しているのは、主にリバー素材です。
BOTTO GIUSEPPE(ボットジユゼッペ)や LORO PIANA (ロロピアーナ)等の高品質な素材をスライサーという専用の機械で端を裂いて行きます。柔らかければ柔らかいほど裂くのは難しい作業になります。
MANIGLIAでは長年の研究から独自に開発した髭剃りの刃を使用する機械を使用。シチリア工場でもMANIGLIAの完成度の高い商品作りを目指す為、MANIGLIAと同じタイプを導入しました。

2.パターン

日本人体型(レリアンボディ【mono物語vol.1】)の特徴と西洋人との違いを熟知している職人がパターンを入念にチェックしていきます。後ろ襟ぐりや肩まわりは重要ポイントの1つなので力が入ります。

3.地の目

ジョーゼット素材の縦、横のズレが出ない様に、俗に言う「地の目を合わす」作業では細心の注意で合印などを入れます。合印は生地をカットしたりする場合もありますが長年着用するとその部分が弱くなるので、MANIGLIAの場合はしつけ糸で入れています。

4.仮縫い・本縫い

各パーツを合わせ仮縫いを手で行います。仮縫いをした後、縫い合わせたパーツを馴染ませるため、すぐに本縫製には入りません。中でも、洋服の顔となる袖つけは、商品の良し悪しを決める最も大切な工程です。一本の針で、袖と身頃の合わせ具合や、糸の強弱のバランスを取りながら縫い合わせいるというのが、着心地のよさにつながっていきます。

5.チェック

レリアンボディに着せてチェックをします。

6.仕上げ

ボタンやレリアンネームなどを丁寧に付けて行きます。そして、重要なプレスの作業です。時間をかけて細かくプレスして行きます。以上のような数々の工程を経て生まれた商品を、厳重に検品をしてシチリアから日本に送り出します。

シチリアの工場の様子はこちらからどうぞ

MANIGLIAはもの作りに置いて、レリアンの店頭やカタログを飾る上で、十分な位置づけになっています。少しづつ、トレンドを取り入れたりしながら進化を続けるMANIGLIA。 これからもレリアンの中で輝く逸品であることを期待しています。

今シーズンのMANIGLIAはこちらから